消化器疾患| JR茨木の内科・循環器内科 前羽(まえば)クリニック |胃食道逆流症

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消化器疾患

胃食道逆流症

胃食道逆流症とは、「胃内容物の食道内への逆流によって不快な症状あるいは合併症を起こした状態」と定義されています。
食道ヘルニアによる下部食道括約筋の一過性弛緩異常による酸逆流の増加、食道内酸排泄遅延、肥満による胃内圧増加による酸逆流の増加、過食・高脂肪食による胃排出遅延、唾液分泌低下、低用量アスピリン・非ステロイド抗炎症薬の服用頻度増加による胃酸分泌亢進による胃酸逆流量増加など、様々な要因により胃食道逆流症は出現します。

症状

典型的な症状は胸やけと胃酸が上がってくる感じです。胸やけは食後に多いとされています。また他の非典型的症状として、飲み込みにくい感じ、飲み込んだ時の痛み、喉の違和感、胸の痛みなどがあり、食道以外の症状としては、慢性咳、声のかすれ、ゼイゼイするような感じなどがあります。

診断・検査

典型的な胸やけ、胃酸の上がってくる感じなどの症状のみで診断可能であるため、胃カメラは必須ではないとされています。一方で、典型的症状に加えて下記の要因がある場合は、バレット食道(バレット腺癌になりやすい状態)、胃がんのチェックが必要なため、胃カメラが推奨されます。

バレット食道のリスク

  • 逆流性食道症の状態が5~10年続いている
  • 年齢が50歳以上
  • 男性
  • 肥満
  • 胃酸逆流が夜間に生じる
  • 喫煙歴
  • 胃酸を抑える薬で症状が改善しない
  • バレット食道の家族歴

胃がんのリスク

  • 年齢60歳以上で新規発症の消化不良
  • 血便・吐血などの出血症状
  • 鉄欠乏性貧血
  • 原因不明の体重減少
  • 持続する嘔吐
  • 飲み込みにくい感じ、飲み込んだ時の痛み
  • 胃酸を抑える薬で症状が改善しない
  • 胃がんの家族歴

当院では胃カメラは施行しておりませんので、必要と判断した際には、検査可能な施設を紹介いたします。

管理

症状の頻度、強さが問題により投薬内容や投与方法を調整します。頻度は、1週間で2回未満か、2回以上かで低頻度~高頻度に分類します。症状の強さとは、逆流性食道症による症状が日常生活の質をどの程度妨げているかで判断します。症状が完全に消失すれば投薬を中止することもありますが、症状が持続する場合や投薬中止後に症状が再燃する場合は、長期間維持療法を継続することもあります。
生活習慣や食生活の改善も大切です。胃食道逆流症を悪化させるタバコ、チョコレート、炭酸飲料、脂肪食などは、なるべく避けるようにしてください。肥満の方は減量が大切です。右側を下にして横になることはなるべくさけ、寝るときは頭を高く保つことを意識することも大切です。

便秘

便秘は、いきみを必要とする状態、便が硬く、塊になっている状態、4回に1回は排便をしても不十分な感覚がある、4回に1回は肛門直腸がつまっているような感覚がある、4回に1回は摘便(肛門から指を入れ、便を摘出する医療行為)が必要、自然に腸が動くのが1週間に3回以下などの項目を2つ以上満たし、それが少なくとも3か月以上続いている状態のことを言います。

原因

糖尿病、パーキンソン病、甲状腺機能低下、低カリウム血症、薬剤性などが原因で、2次性便秘となっている可能性もあるため、詳細な病歴聴取、身体所見評価、採血検査などが必要となります。
大腸癌などの器質的腸疾患を疑う所見(具体的には、血便、4~5kg以上の体重減少、貧血の進行、大腸癌や炎症性腸疾患の家族歴、便潜血陽性など)があれば、内視鏡検査の適応となります。

特に原因のないような機能性便秘であれば、食物繊維を多く含む食事摂取を推奨し、下剤による管理を行います。下剤は種類が多く、どの薬剤を使用すべきかは、ガイドラインに準じますが、実際は漢方も含め、その患者様に最も効果のある薬剤、組み合わせを選択するようにしています。

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